「なかなか改善しない。」という方へ

 

なかなか治らない。これはどういうことなのでしょう。

すこし詳しく見てみます。

通常、人は肉体の状態から離れていることは難しいものです。

肉体の状況が不安定であると、気分や思考までも影響を受けることは、多くの人が体験ずみであると考えられます。

頭でわかっていても、身体は言うことを聞いてれないことはあります。

肉体の安定は物理的身体の安定、呼吸や代謝の安定を意味します。

この私たちの肉体とは何でしょうか。

現代科学の知見によると、それは細胞の集合であると説明します。細胞がさまざまな形態を装って機能ごとに分化し、組織、器官をなして総合的に協調的に働いているのです。

その細胞をさらに小さく見ていくと、分子、原子、さらには量子ということになります。量子とは波動性と粒子性の両側面を有する特徴があると科学は説明します。

肉体のもっとも小さい構成要素が量子だとすると、ひと時も定まった状態でいることはできないことになります。

量子と考えなくとも、肉体の内部の細胞や細胞間では、瞬間もとどまることなく変化しつづけています。

ところが私たちの心、認識には「変わらない」ように感じられてしまうのです。

この不思議の謎は、自分自身で体験を通しながら理解する他ありません。

あらゆるものごとが変化してゆきます。変わらないと考えるのは私たちの心(マインド)だけです。



さらに、「なかなか治らない」と感じる方には、ここですこし違ったアプローチが必要だと考えます。

それは、感じる力そのものが低下している可能性があり、それを回復させる必要があるということです。

この事実は通常ご本人には知覚されません。センサーが鈍っていることをセンサー自体は知ることができないことと同じです。

感じる力の回復、センサーの回復には、外からの適切な働きかけが必要となります。

それでは次に、感じる力、センサーとは何かという疑問がわきます。

定義はいろいろあるでしょうが、心(マインド)の状態に気づくことから始まると考えます。

気づくことだけで一体何か変わるというのでしょうか。

それは、実際に体験を通しながら味わいながら進めるしか方法はあませんが、「感じる力、センサーが鈍っていたこと」が知覚されてくることとなります。

基準が正確にならなければ、何を判断の基準にしてよいのか分かりようがありません。

では基準が定まらない不安定な状態は、どのように知ることができるのでしょうか。

基準がなく不安な状態では、誰か他の人の基準を採用することしかできません。

そのような状態の特徴は、いろいろなことに手を出し、一定の変化は感じられるが、横道に逸れたり、深まりに欠けいろいろなモノゴトをコレクトすることに留まる、というものです。

重要なモノが何なのかは、分からないままです。

モノゴトが一直線に、思い描いたコースを辿るとはかぎりませんが、粘り強く、誠実にあなた自身に接することです。

自分を大切にするきっかけとしていただけると可能性が開けてくるものです。

分かれば、難しいことではありませんが、すべての人にとって容易であるとも断言できません。

ここでは、知識や経験に頼ることは遠回りになることだけは確かです。

知識を選択し、学習しようとするセンサーそのものが鈍った状態ですから。

自分を大切にするには、知識はほんの初期だけしか必要ではありません。

たとえ容易ならざる道でも、ご縁ある方には、最良のナビゲートを提供できるよう日々精進しております。


あなたの過去も未来も「今」にあります。「今」を大切にすることが自分を大切にすることにつながります。「今」を大切にすることとは、今できることをひとつずつ積み重ねてゆくことです。

 

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